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伝統の枠からはみだして「自分だけの道」へ。 ピアニスト・武村八重子

SUMMARY

  1. ・伝統の枠からはみだし「自分だけの道」へ
  2. ・まるでアスリート!ピアニストは体力勝負
  3. ・健康なカラダに、健康な心が宿る



各分野で活躍するプロフェッショナルに、健康、ライフスタイルから得た“気づき”をシェアしてもらうインタビュー連載『AWAKENING(アウェイクニング)』。

今回登場いただくのは、ピアニスト/作曲家・武村八重子さん。
ピアニストとして活動しつつ、作曲家としても活動の幅を広げ、TVパーソナリティなど多方面で活躍中。


知られざるピアニストのお仕事から、本番前のストイックな体調管理まで。

そして「Lypo-Cのヘビーユーザーです」と語ってくれた武村さん流「Lypo-C活用法」についても伺いました。



武村八重子さん(ピアニスト・作曲家)
ショパン国際フェスティバルにおいて世界6人のソリストに選出。同年CHANELジャパン初代アーティストに就任。最近では、大沢伸一プロデュースの音楽ユニット「LNoL」名義で活動するなど、既存のクラシック・ピアノの枠を超えた活動が話題に。2023年に2作目のアルバムを発売予定。

***


─まずは、ピアニストを目指したキッカケを教えてください。

実は、もともとピアニストになりたかったわけではなく、クラシック音楽を研究する学者になりたかったんです。ショパンの音楽性や歴史的背景について興味があり、大学院で学んでいました。

ショパンに興味を持ったキッカケは、小学3・4年生のときに、ショパン弾きで有名な神野明先生のコンサートで『革命のエチュード』を聴いたときに、子供ながらにすごく衝撃を受けたんですよね。
「かっこいい!」「いつかこの曲を弾きたい!」という思いと共に、ショパンについて興味を持つようになりました。

大学院でショパンについて学び、そこからウィーンへ音楽留学。
留学中に、シャネルの「ピグマリオンデイズ」という、若手音楽を支援するプログラムの初代アーティストに選んでいただき、それを機に帰国しました。

その時もまだ「プロのピアニストとしてやっていくぞ!」というのは全然なくて。
私は一見派手に見えるかもしれないですが、人前に出て何かしたい!という性格でもなく、人から求められることに、どんどん吸い寄せられていく。

音楽家は「人に求められて舞台に立つ人」だと思っているので、私が人から求められるのであれば、その道に進んでみるのもいいかな、と思い一歩踏み出しました。


伝統の枠からはみだし「自分だけの道」へ


シャネルの初代アーティストに選ばれた時に、クラシック業界の方面からは「せっかくショパンの国際フェスティバルでも選ばれたキャリアもあるのに、ファッションのようなチャラチャラとした世界で音楽をやるのか!」という風に言われたことがありました。

その時に、自分の中で腑に落ちない部分があって。
私はもともとファッションが大好きだし、私のピアノの恩師は「服のセンスが悪い人は音楽のセンスも悪い」といった厳しいことを言う人でした。

同じように私も「センス」というものは、クラシックでもファッションでも、あらゆる物事に通じるものだと思っています。
なので、伝統を重んじるクラシック業界にいると、私が新しい事をしていかなければと思いました。

そのあとも、TV番組で8年間音楽トーク番組のMCをしたりと、ピアノ以外の部分でいろいろチャレンジしてみました。
それらの経験から、もしかしたら私は「みんなとは違う道を行きない」って言われてるのかもしれないなと、感じたんです。

そして尊敬する今は亡き神野先生も最後にお会いした時、「八重ちゃんは八重ちゃんの道を行きなさい」と言ってくれた。

クラシック業界はすごく厳しい世界です。
第一線で活躍する音楽家になれるのは数万、数十万人に1人程度。

必ずしもみんながそこに行けるわけじゃないので、血を吐く努力をした音大生の就職先が見つからなかったり、音楽で食べていけない状況をたくさん見てきました。

そもそもクラシック業界は個人主義なので、先輩たちが与えてくれる道はない。

だったら、私は私なりの道を進みたい。
そして私を見た後輩たちが、「音楽家にもこんな道があるんだ」と知ることで、それに続く道を照らしてあげたい、そう思い今の活動を行なっています。

─“クラシック音楽家の枠を超える” といえば、最近では大沢伸一さんプロデュースの音楽ユニット「LNoL(ルノル)」名義でも活動されていますよね。

そうなんです。
私にとってクラシックは誇りではありますが、今の時代に合わせて変化してもいいのでは?とも思っています。クラシックだって、200〜300年前はポップスだったわけですから。

なので、クラシックの技術をもって別のジャンルに応用したら「かっこいい音楽が作れるのでは?」と思いスタートしたのが「LNoL(ルノル)」です。

「LNoL」は大沢伸一さんプロデュースの、ピアノをベースにしたエレクトロミュージックの音楽ユニット。

現在2作目のアルバムを製作中で、今回はトップクリエイター7人の方と一緒に制作しています。
大沢伸一さんはもちろんのこと、安室奈美恵さん「Hero」を手掛けた今井了介さん、日本人プロデューサーでグラミー賞にノミネートされたstarRoさん、m-floの☆Taku Takahashiさんなど、日本を代表するトップクリエイター7人とそれぞれ曲を作りました。


「LNoL」では、普遍的な音楽を作ることをテーマにしています。
私は大学院の論文で『ショパンの作風の普遍性とその歴史的時代背景』をテーマにしたほど、ショパンやベートーヴェンがもつ普遍的な音楽に魅了されていて、それを「自分の中で作りたい!」という欲求がありました。

今回もトップクリエイターの方達と、「どんな音楽が普遍的なのか?」を議論しながら作っているので、それぞれの個性が引き立つ仕上がりになっています。
アルバムは今年中に発売予定で絶賛レコーディング中。ぜひ楽しみにしていてください。

まるでアスリート!ピアニストは体力勝負


─ピアニストとして活動する中で、楽しいこと、逆に大変なこと、それぞれ教えてください。

楽しいことは、自分が弾けなかった曲が弾けるようになれた!という喜びですね。
あと、演奏を聴いたお客様が感動してくださり「明日への活力になった」という言葉を聞いたときは、本当に続けていて良かったと思います。

一方で大変なことといえば、日々練習の連続なので、体力勝負ということですね。

みなさんが思っているほど、ピアニストは華やかできらびやかな仕事ではなく、まるで白鳥のよう。水面では軽やかに弾いていても、水面化では必死に足をバタバタしている。

毎日練習、練習、練習…という、実は地味な生活を送っています。


─本番前など、体調管理で気をつけていることがあれば教えてください。

万全な状態で本番を迎えるために、本番3・4週間前からは徹底的に食事制限をしています。

例えば、カラダを冷やすものは全般とらないです。野菜をとるときは、サラダではなく温野菜にしています。

あとは少しでもリスクのあるもの、ナマモノや生魚(鮨、刺身)も一切食べないですね。

あまりの忙しさに、20代の頃はレコーディング中に胃腸炎で倒れてしまったこともあるほど。
本番やレコーディングなど、大事な日に万全な体調で望めないのはプロフェッショナルでない、と思っているので、とにかく日々体調には気をつけています。

─お話を聞いていると、まるでアスリートのような生活ですね!

そうそう!音楽家はみんなアスリートだと思いますよ。
食事には気を付けているし、ジムで体を鍛えている人も多い。

音楽家って想像以上に体力を使う仕事なんですよね。
よく、ピアニストは手だけ動かしていると思われがちですが、鍵盤だけじゃなくてペダルも3本あるので全身使って演奏する必要がある。

あと腹筋も大事なので、筋トレをして鍛えていますね。
よく野球選手で、「上半身は脱力しながら、下半身は踏ん張って」みたいなことあるじゃないですか?
ピアノも同じで、下半身でしっかり踏ん張り、上半身は脱力しながら軽やかに弾く。


ピアノは一番音域が広い楽器なので、肩の可動域を広げつつ、肩甲骨もしっかり動かしながら弾く必要があります。
全身運動なので、よく筋肉痛になりますし、本番後は2キロぐらい体重も落ちてしまう。

健康なカラダに、健康な心が宿る


体力をつけておくことは、ピアニストにとって大事な仕事の一つ。
普段はピラティスをしたり、あとは「トゥームレイダー」のような全身にEMS機械をつけて筋トレしたりと、いろいろ実践しています。

あとは毎晩Lypo-Cを飲むことですかね。
最初、美容クリニックで施術してもらったあとに、オススメされて飲み始めたのがキッカケで、4・5年くらい経っています。

それからは毎日飲んでいて、海外に行く時も必ず持っていきます。
飲みはじめてからは、美容面はもちろんですが、本番前の不安がなくなったのが嬉しいです。


飲むタイミングは寝る前の1日1回。
でも練習がハードな時期は、1日2回、3回と飲んだりしていて、消費量はけっこう多めですね(笑)
Lypo-Cは味が苦手なので、最初は口に含んでから、青汁で飲み込むようにして飲んでいます。

─いつ頃からインナーケアを意識しはじめたのでしょうか?

特に健康を意識するようになったのは30代以降。

年齢を重ねてからは、努力をしないと現状維持できないので、現状維持はマスト!
それよりも良い状態になればラッキーくらいに思っています。

私は「健康なカラダには健康な心が宿るし、健康な心に健康なカラダが宿る」と思っているので、「1にも健康、2にも健康」と日々意識しています。

─最後に、武村さんが思う「未来の自分」のために、意識していることがあれば教えてください。

「ポジティブに自分を信じてあげる」ことですかね。
何をするにも、「大丈夫かな?不安だな…」と思って、それに向かって努力することはポジティブですが、「不安だからやめちゃおう」はネガティブだと思っているんです。

日々、今やっていることを続けていって、何かにチャレンジしていけば、幸せになれる。
「ポジティブに自分を信じる」気持ちを未来に向けてもち続けていれば、ずっとハッピーでいられるかなって、思っています。



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