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日常に「美意識」を。バレエダンサー中村祥子

SUMMARY

  1. 輝かしい実績の裏に…大きな挫折を経験
  2. 日常に「美意識」を持つ
  3. 舞台後にLypo-Cでケア

各分野で活躍するプロフェッショナルに、健康、ライフスタイルから得た“気づき”をシェアしてもらうインタビュー連載Lypo-C presents 『AWAKENING』。
 
今回は世界的バレエダンサー中村祥子さんが登場!
ウィーンやベルリンなど欧州のバレエ団で活躍し、帰国後は「Kバレエカンパニー」の名誉プリンシパルに。
 
そんな中村さんに、美しいスタイルをキープする秘訣や、舞台中の体調管理についてお話を伺いました。

*Lypo-C公式インスタグラムにてインタビュー動画を公開中!
ぜひこちらもチェックしてみてください。

中村祥子さん(バレエダンサー)
1980年、佐賀県出身。6歳からバレエを始める。16歳でドイツに渡り、ウィーン、ベルリン、ハンガリーと欧州の名門バレエ団で活躍。帰国後は「Kバレエカンパニー」(ゲストプリンシパル)に在籍、20年に退団後名誉プリンシパルとなる。現在はフリーのダンサーとして多方面で活躍中。



輝かしい実績の裏に…大きな挫折を経験


─はじめに、これまでのキャリアについて伺います。最初にバレエをはじめたキッカケとは?

両親が「姿勢の綺麗な人になって欲しい」ということで習わせてくれたのが、バレエをはじめたキッカケです。
 
最初はスタジオで可愛いレオタードを着て、鏡の前でジャンプするなど、そういうことが本当に楽しくて楽しくて。
 
小学校5年生ではじめてバレエのコンクールに出たのですが、私の踊る作品の衣装が真っ赤な衣装に、真っ赤な口紅で。その姿を鏡で見たときに「…なんて綺麗なんだろう!」って、自分ながらに思ってしまって(笑)
 
あの瞬間、自分のなかでスイッチが入りました。
何かに変身したような、そして表現することの楽しさを小さいながらに思えた瞬間でしたね。



その後、16歳の時にスイスで行われたコンクールに出場し、スカラシップ賞(奨学生制度)を得たことで、ドイツのバレエ学校に留学することになりました。
 
そこで出会った先生が、私のバレエ人生を大きく変えてくれました。
 
先生にはバレエに適した骨格ではないと言われましたが、「あなたにあった使い方、踊り方があるはず」と言ってくれて、私の体の作りにあった動きや踊りを一から教えてくれました。これが私の基礎となっています。
 
その後、2年間の留学を終え、プロになるためにオーディションを受けにいきました。
最終的に「シュツットガルト・バレエ」に入団が決まり、晴れてプロとして活動がスタートしました。


─プロになりたての頃、大ケガを経験されたと聞きました。
 
そうなんです。バレエ団に入ったばかりの頃、レッスンで左足の靭帯を切る大ケガをしました。
いま振り返ると、当時自分自身がすごく浮かれていたんだと思います。全てが思い通りにいくと思ってしまっていたのかもしれません。
 
すぐ東京に戻って手術することになったのですが、先生からは、「手術しなくても自然に治っていく。でも将来ダンサーとして強い足を作って踊っていきたいのなら、今すぐ手術した方がいい」と言われました。
 
手術するか、しないか。
与えられた時間は2時間しかありませんでした。
 
母と一緒に2時間、悩みに悩み抜きましたが「(ブランクが空いても)これから先もずっと踊りたい!」と強く思い、手術することを決断しました。これが人生で最も大きな選択だったと思います。
 

手術は無事成功しましたが、術後の左足は象のように膨れ上がって全く動かない。半年間ギブス状態だったので「これで本当に復帰できるのかな…」と、すごく不安な時期でしたね。
 
それでもリハビリを頑張り、ようやく団体に復帰したときに待っていたのは「契約解除」でした。
自分では分かっていたつもりでしたが…とてもショックでしたね。
 
でもそこで立ち止まっているわけにはいかないので、自分でいろんなバレエ団にコンタクトを取ってオーディションをひたすら受けました。
 
その後、本当にありがたいことに、ウィーンの国立歌劇場のバレエ団に受かることができ、そこからプロとしてキャリアを積み上げて今に至ります。


─お話を聞いていると、本当にバレエが好きなのだと感じます。中村さんが思うバレエの魅力とは?
 
私が思うバレエの魅力とは、「ダンサー自身、それぞれ持っているものが違う」ということでしょうか。
 
バレエの演技とは言葉が出ない分、ダンサー自身がどう感じているか、どのようなファンタジーを持っているかが表に出てくるんです。
だからこそ、同じ「白鳥の湖」を踊っても全然違うものになる。
 
いろんなことを知ったり、見たり、さまざまな経験が、踊りに反映されるんです。



日常に「美意識」を持つ


─バレエにはその人に蓄積された「美意識」が重要なのですね。中村さんが美意識を鍛えるためにしていることとは? 

私たちは日々練習のためにスタジオに行くのですが、スタジオ内にある「鏡」で、毎日自分を見て、向き合っています。それこそ、今日の体重も分かるんじゃないかって思うくらい(笑)
 
あと、バレエはパートナーと組んだり、いろんな方たちと一緒に作り上げていくものなので、みんなで意識し合って、高めていますね。
 
それ以外でいうと、何か特別なことはしていないですが、日々小さなことを心がけています。
 
例えば「顔」。
顔は表現として相手に伝わる部分なので、お肌のことや表情、あとは笑顔ですね。

やっぱり気持ちの良い人でありたいなと日々思っています。
 

─ダンサーとしてベストなコンディションを保つために、日々心がけていることはありますか? 

やっぱり「健康」ですね。健康でないと日々楽しく過ごせないし、やりたいことや、力も出てこないですから。
 
健康といえば「食事」。私たちバレエダンサーは本当に体を酷使していて、1回の舞台で数キロ落ちてしまうぐらい。

良い物を食べてないと良い筋肉も保たれないですし、体も動かないので、食事にはかなり気をつけています。

日頃からタンパク質はよく摂るようにしていますね。



舞台後にLypo-Cでケア


─舞台中の食生活では、どんなことに気をつけているのでしょうか?

舞台前後のお話をすると、本番の日はお赤飯を食べるんです。
本番中はなかなか食事が取れないのですが、お赤飯はもち米なので腹持ちが良く、ちゃんとエネルギーになる。これはもう私のルーティーンになっていますね。
 
本番中、お腹が空いたりエネルギーが足りないなと思ったら、ハチミツを吸います。
チョコレートなどは血糖値が一気に上昇するので控えていて、甘いものが足りていないと感じたらハチミツを摂るようにしています。
 
あとは本番後。これが本当に大事なんです。
舞台で使い切った体はすぐにケアしてあげないと、公演が続く場合はあとに影響していきます。

なので私の場合、舞台後に必ずLypo-Cを飲むようにしています。



私はLypo-Cをそのまま飲むのは味が苦手なので、オレンジジュースに混ぜて飲んで体をケアしています。

そのあと体が落ち着いてきたら、徐々にタンパク質や炭水化物を入れて回復していく──という感じですね。
 
─舞台後の一番良い時にLypo-Cを取り入れていただいているのは嬉しいです。
 
そう、体に1番必要な時ですからね!
 
舞台では3時間もトゥシューズで立ちっぱなし、全身使って踊っているので。
 
あとは、年齢とともに回復は遅くなるので、舞台後のケアは大事かなと思っています。



─最後に、中村さんが「未来の自分」のために意識していることを教えてください。
 
そうですね。ダンサーとしては、若い子たちの目標となるような存在でいられればと思っています。
 
でもそれと同じくらい、「1人の女性」としても、ダンサーだけではない、美しさやエネルギーを見せていけるような、そんな人でありたいなと思っていますね。



Direction&Edit:Makito Uechi
Photo:Eisuke Komatsubara
Video : KELICA
Hair&Makeup:Eriko Yamamoto

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