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世界に学ぶ癒やしと綺麗の智慧 | vol.9 フィリピン・セブ島

SUMMARY

  1. ・セブの美しさが凝縮されたトロピカルで優雅なホテル
  2. ・“神からの贈り物”と評された深い安らぎをもたらすヒロット
  3. ・まとめ

手の温もりが緊張した心身を癒やし、再生を促す

世界中のホテルスパを取材し、各地の健康や美のルーツを体験し続けている、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが執筆するコーナー。 
 
毎月、1地域にフォーカスを当て、その土地に根づく“おばあちゃんの知恵袋”的なウェルネスメソッドを、スパのリチュアルやトリートメント、文化体験などから紐解いていきます。 
 
その土地の健康法を探りながら、世界を一緒に旅してみませんか? 
今回は、フィリピン・セブ島にある「シャングリ・ラ マクタン リゾート&スパ セブ」についてです。

セブの美しさが凝縮されたトロピカルで優雅なホテル 

フィリピンを代表するリゾート、セブ島。数百種類ものサンゴが群生するその海は、世界屈指の透明度を誇っています。日本からの直行便を利用すれば、約5時間のフライトで到着でき、時差もわずか1時間です。 
 
空港があるマクタン島の北東部、ひときわ海が美しいエリアに位置するのが「シャングリ・ラ マクタン リゾート&スパ セブ」。約13haの広大な敷地には南国植物が生い茂り、700㎡と1,500㎡のプール、6ホールのミニゴルフコースもあり、ヴァカンスを満喫できます。ディナーは近海で獲れるシーフードを洗練されたスタイルで提供する「コウリーコーブ」で。フレッシュで繊細な味わいの品々に心が弾みます。 

“神からの贈り物”と評された深い安らぎをもたらすヒロット 

フィリピンの伝統療法といえば「ヒロットマッサージ」。起源は5世紀頃、フィリピンに住むマレー人に伝わる精霊信仰から生まれたといわれています。神経や血管の働きを整え、筋肉や関節の冷えを治癒することを目的とし、妊婦さんへのトリートメントとしても行われていました。
 
その後、イスラム・インド・中国、続いてキリスト教を含む西洋文化が流入。さまざまな地域の要素が混ざり合い、現在のココナッツオイルを用いて、緩急をつけながら巧みに指を動かす手技となりました。 
 
このマッサージは“神からの贈り物”として、代々その技術を受け継いだ家系のセラピストによって広まり、今では体質改善・未病対策・リラクゼーション効果のあるマッサージとして、広く国民に浸透しています。 

世界的にも評価されているシャングリ・ラ ブランドのスパ「CHIザ スパ アットシャングリ・ラ」では、プライベートなトリートメントヴィラで「シグネチャー フィリピン ヒロット マッサージ」を体験できます。 
 
最初に減菌作用もある蒸したバナナリーフを背中に貼布し、心身のバランスを調整。続いてヴァージンココナッツオイルを用いて、全身の筋肉の凝りをほぐすマッサージが行われます。リズミカルなタッチが心地よく、時間の経過とともに、体の内側から活力が蘇ってくるのを実感できるはずです。 

まとめ 

ヒロットの温もりあふれるトリートメントで、体が軽やかに。同時に深い安心感に満たされるでしょう。トリートメント後は、ホテルの敷地内にある白砂のプライベートビーチや、その中にあるパラダイス アイランドへ。透き通るビサヤン海を目前に、張りつめていた心をさらに解き放ち、思いっきり深呼吸を。きっと、もやもやしていた感情まで、すっきり洗い流すことができるはずです。 
 
夏の疲れが出始めるころ、残り少ない夏休みに深い安らぎを体験しにいってはいかがでしょう。 

 

シャングリ・ラ マクタン リゾート&スパ セブ 
Shangri-La’s Mactan Resort & Spa 
℡+63-32-231-0288 
スパ:シグネチャー フィリピン ヒロット マッサージ 60分PHP1,800(税・サ別) 
Punta Engaño Rd,P.O.BOX86, Lapu-Lapu City,6015,Cebu  
アクセス/マクタン・セブ国際空港から車で約20分。 
https://www.shangri-la.com/jp/cebu/mactanresort/ 

 

<レート> 
1PHP≒2.44円(2022年8月下旬現在) 
 
トラベル&スパジャーナリスト 
板倉由未子 
Yumiko Itakura 
 <プロフィール> 
『25ans』などの編集者を経て現職に。世界を巡り、土地に息づく癒やし、健康、食、文化をテーマに、各メディアで五感に訴える旅企画を提案&執筆。政府の国際機関や観光局、企業主催のセミナーなどでも、スピーカーを務める。また、イタリア愛好家としても知られ、『イタリアマンマのレシピ』(世界文化社刊)を構成&執筆。 

 

 Photos: Yumiko Itakura 


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